人事の豆知識

タイムカードだけの時間管理は難しい

2011.11.02
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昨日は、新潟県会のセミナーがありました。

弁護士の高井先生による「残業代請求にまつわる諸問題」のお話をきいて、あらためて従業員への時間管理の方法は難しいと感じました。(以下はセミナーの内容とは異なります)

しかし、時間管理は、従業員にとっては残業続きで過労にさせないため、会社にとっては無駄な残業代を抑えるため、労務管理の中でも非常に重要なポイントとなります。

逆に、きちんと時間管理を行うことができれば、効率よく仕事をするように考えることができ、業績の向上へとつなげることができます。

皮肉にも、今年の夏の節電対策では、さまざまな企業が仕事の効率化について検討される機会も多かったのではないでしょうか。

日本の風習として、残業している方が仕事をしているように思われるとか、上司より先には帰れないというようなことがまだまだ根強くあるようですが、その風習こそがムダであり、効率よく仕事をして残業を減らし、良い仕事をした人に対して評価を与え、社内が活性化するようにシフトしていかなければなりません。

それでは、どのようにして時間管理をしていくかということですが、私はタイムカードだけでは意味がないと考えています。

今では、タイムカードではなく、PCで管理したりしているところが増えましたが、これらを用いての管理は労働時間の目安になるだけです。

ちなみに、タイムカード等はどのタイミングでカードを押すべきかということも問題になることが多いですが、これについては就業規則にしっかりと記載しておきましょう。

また、残業については、タイムカードだけの時間管理では意味がありません。

その残業が本当に今必要な残業なのか、どのくらい時間がかかるのかということを上司がしっかりと把握しなければなりません。

これについては、「残業申請書」などを活用している会社も多くあります。

この申請書によって、その申請者の仕事の具合がわかるので非常に良いものです。

しかし、この申請書だけでは管理できたとは言えません。

本人が申請した時間を超えて残業しなければ終わらないとき、本人の能力が足りないで仕事が進まないときなどの解決策を考えておかなければなりません。

例えば、本人の仕事が終わらないときには、上司が責任を持って仕事を代わるという仕組みを作っておくことが重要です。

この仕組みを徹底することで、どこに問題があるのかが見えてくるはずです。

人事評価にも結びつきますし、教育の仕方も変わってきます。

時間管理は難しくてめんどくさいものです。

しかし、きちんと時間管理することで会社が向上していけるのですから、是非、多くの会社で時間管理を徹底してほしいと思います。